千種の今池にあります高価買取専門店、おたからや今池店の鈴木です!!
モルガナイトって初めて出会う方もいらっしゃるかもしれません。
ベリルという宝石の仲間で、淡いピンク色をしています。
その愛らしいピンク色から、恋や愛を象徴する石として、欧米ではエンゲージリングに人気が高い宝石なんです。
この子は2021年12月に新たに4月の誕生石として仲間入りを果たしました!!
そんなニューフェイスをご紹介します。
モルガナイトとは?
もともとはピンクベリルと呼ばれたモルガナイトは、1911年にマダガスカルで見つかりました。このユニークな宝石をモルガナイトと名づけたのは、ティファニーの有名な宝石学者のジョージ・フレデリック・クンツで、ニューヨークの銀行家であり自分の後援者でもあるジョン・ピアポント・モルガンに敬意を表したということです。
モルガナイトはベリル・グループのひとつであり、アクアマリンやエメラルドの妹分とされ、その色は微量のマンガンが結晶に入ったことによるものです。モルガナイトはローズクォーツと同じように平板状の結晶をしていますが、その光沢や輝きは、ローズクォーツとは全く異なります。 母なる大地はモルガナイトを造るにあたって、あらゆる肌の色に映える理想的なジェムストーンにしました。ほのかなラベンダー色から燃えるような赤紫色、パステルピンクにアプリコットの混じった色まで、さまざまなピンク色があるモルガナイトは魅力と優しさをたたえています。ファッショナブルなピンクにひとひねり加えたモルガナイトは、ストレスの多い現代の生活に、理想的な清涼剤となってくれます。
ベリルは和名を「緑柱石(りょくちゅうせき)」といい、含まれているイオンの種類によってさまざまな色合いを呈します。色違いのベリルは、宝石としては、
・エメラルド(緑)
・ゴシェナイト(無色)
・レッド・ベリル(赤)
・アクアマリン(青)
・ヘリオドール(黄)
が挙げられます。また、個体によっては「二色性」という、見る角度によって色の濃さが違って見える特徴を持つものもあります。
モルガナイトの産出国
モルガナイトは、先にお伝えしました通り1911年にマダガスカルで見つかった宝石で、比較的新しい石になります。
マダガスカルの鉱山では、現在でも最良の基準となるモルガナイトが産出されています。しかし、市場に流通しているモルガナイトの多くは、ブラジルのミナスジェライス州にあるペグマタイト鉱床から産出されたものです。モルガナイトは通常、マグマから絞りだされた流体が固化したベグマタイトから採掘されます。この鉱山で産出される他の宝石類と同様に、大きな結晶が発掘されたこともあります。
ブラジル以外の産出国には、アフガニスタンやモザンビーク、米国、ナミビアからも産出されていますが、これらの国の鉱山から発掘されるモルガナイトは少量しかありません。そのため、供給が安定していない実情があります。またモルガナイトは産地鑑別のできない石です。

マダガスカル産モルガナイト

ブラジル産のモルガナイト
価値が高いモルガナイト
価値が高いモルガナイトの大きな特徴としては、重さや大きさの他に、色味の美しさや透明度の高さが挙げられます。
色味では、特にピンクの色合いが濃く出ているものが高値で取り引きされる傾向 があります。
やや青色が入ったモルガナイトも人気があります。
近年は、欧米を中心にモルガナイトの人気が高まっているため、従来は価値が低いといわれていたものでも、今後は価値が高くなる可能性があります。所有しているモルガナイトのアクセサリーも、もしかすると価値が高まるかもしれません。
なおマンガンを多く含むと濃いショッキングピンクに発色しますが、そちらはレッドベリル呼ばれモルガナイトと区別されています。
モルガナイトとペツォッタイトの見分け方
モルガナイトと同じくピンクカラーをもつ、ペツォッタイト(画像右 参照)という宝石があります。
かつてはベリルの変種と考えられていましたが、2003年以降に新しい鉱物として認証されました。
ペツォッタイトはセシウムを多く含み、モルガナイトよりも赤みが強いピンクのものが多い印象ですが、中にはよく似た色合いのものも存在します。
この二つの大きな違いは何か、というと、一番は透明度です。
モルガナイトは透明度が高い宝石ですが、ペツォッタイトは白っぽいインクルージョンが多く、比較的透明度の低い宝石です。
なので、モルガナイトとペツォッタイトを見分けたい時は、一つの基準としてインクルージョンの有無や透明度を確認してみると良いかもしれません。
※但し、中にはよく似たものもあり、それだけで完璧に判断できる訳ではありませんので、きちんと知りたい場合はやはり鑑別機関に依頼するようにしましょう。
まとめ
モルガナイトの最大の魅力は、その柔らかく美しいピンク色ではないでしょうか。
4月の誕生石に指定された理由でもある、桜の花を連想させるふんわり優しい色合いが特徴です。
モルガナイトは青味がかった彩度の高いピンクが最高品質とされていますが、多く採掘されるサーモンピンクも日本人の肌にはよく馴染み、私たちに似合う宝石といえそうです。
なおマンガンを多く含むと濃いショッキングピンクに発色しますが、そちらはレッドベリル呼ばれモルガナイトと区別されています。
ベリル種ですからモース硬度は7.5 – 8.0あり、リングやネックレスにもピッタリで、デイリーユースにも適した宝石です♪
透明度も高く大粒が手に入りやすいので、モルガナイト特有の多彩なピンクカラーを存分に味わえるのも魅力的ですね!
ピンクの宝石を探されているなら、モルガナイトも候補に入れてみるのはいかがでしょうか?