おたからや今池店の鈴木です!

宝石の表面に現れる、一筋のライン。

縦長に光るシャープな線は、まるで暗い夜道で光る猫の目のようです。

これは猫目効果、又はシャトヤンシーとも呼ばれる不思議な現象。こちらでは、魅力的なキャッツアイについてのお話しをご紹介します。

キャッツアイの魅力

石の真ん中に猫の目のようにくっきり浮かぶセンターライン。このラインをキャッツアイ、専門用語で「シャトヤンシー」効果と呼びますが、実はこれは針状の内包物がある宝石を丸くカボッションカットすれば、全てに出る現象です。

有名な宝石では「トルマリンキャッツアイ」「エメラルドキャッツアイ」がありますが、実はキャッツアイが出る宝石はなんと50種類以上

正直ダイヤモンド以外の宝石は全てキャッツアイが出る?と思うほど種類が豊富なのです。

しかしその中で私たちが一般的に『キャッツアイ』と呼んでいるのはクリソベリルという鉱物。

そう、「クリソベリルキャッツアイ」こそがいわゆる”キャッツアイ”と呼ばれ親しまれている宝石です。

よくネットなどで見かける「ピンクキャッツアイ」などはガラスでできた人工石のこともありますので注意してくださいね。

他にも「シリマナイトキャッツアイ」や「ネフライトキャッツアイ」といった鉱物でできたキャッツアイもありますが、クリソベリルキャッツアイに比べて宝石としての価値は非常に低くなります

そしてクリソベリルといえば、5大宝石の中で最もレアな宝石、アレキサンドライトも有名です。

クリソベリルについて

一般的に『キャッツアイ』と呼んでいるのはクリソベリルという鉱物と先にお伝えさせていただきました。

ではクリソベリルって具体的にどんな石かを解説いたします。

クリソベリルは黄色、黄緑、井鳥、褐色で濃淡の幅があり、透明から不透明まで産出するバラエティに富んだ宝石です。17~18世紀のスペインひゃポルトガルでは、ブラジル産のクリソベリルが流行しました。また、1725年にブラジルからダイヤモンドが発見され、小粒を集めた大きな指輪が作られました。硬度が高くて耐久性もあるので、小粒おクリソベリルもブリリアントカットされてダイヤモンドの代わりに使われ、指輪に仕立てられていました。

アレキサンドライトとキャッツアイで知られる鉱物

クリソベリルは、アルミニウムとベリリウムの酸化物で硬くて耐久性があります。ダイヤモンドとコランダムに次ぐ硬度で、風化作用によって母岩から離れ、河川の砂礫からも採取されています。クリソベリルの「クリソ」とはギリシャ語で金色を意味します。クリソベリル自体は珍しい鉱物ではありませんが、アレキサンドライトとキャッツアイになる原石は稀少で大変高価です。

アレキサンドライトキャッツアイ

原石の性質が磨き方を決める

クリソベリルは原石の性質によって、主に3つの宝石に磨かれます。光源により色を変化させるアレキサンドライト、シャトヤンシーが予見できるキャッツアイ、特に現象を示さない黄、緑、茶の透明なクリソベリルです。

クリソベリルの原石

超希少!クリソベリル・キャッツアイ

『クリソベリル・キャッツアイ』ですが、世界各国に比べ、特に日本での人気が高いそうです。その希少性は「クリソベリル」が年間供給量1万カラット未満と希少な宝石ですが、その中でも『キャッツアイ』となれば年間1千カラットもないといわれるほど非常に希少な宝石です。

キャッツアイは光の帯がカジェホンカットの中心にくっきりと現れるものが最も好まれます。この石は、光源を動かすと帯が左右に動き、両側の色合いが変化します。その色合いは光源に近いものが「ハニーカラー」、遠いものが半透明な「ミルキー」に見えるものが高評価です。
産地はスリランカ、タンザニア、ブラジル、インドが有名で、そのほとんどが日本市場に向けられているほど日本では特別な人気の宝石です。

キャッツアイは主にスリランカで産出されていましたが、後にブラジルに供給が移動し、近年ではマダガスカルでも産出されています。

ただ、全体の産出量は減少しており、その分希少価値が高くなってきているといわれています。

超稀少石:クリソベリルキャッツアイ

キャッツアイの種類

ハニーカラー

地の色が蜂蜜色をした、ハニーカラーをもつものは人気が高く、相対的に高い価格で取引されています。

またクリーム色やレモンイエローもハニーカラーに次いで人気です。緑の色合いをしたアップルグリーンや黄金色など、多彩な色を持ちます。

ハニーアンドミルク

表面に光を当てると、猫目ラインを境に半分がハチミツ色(ハニー)、残りの半分が乳白色(ミルク)といった珍しい色の現象を見せるものです。

2本の猫目ライン

シャトヤンシー効果とは、半透明の宝石の表面のセンターに、白い光が上から下までくっきりと表れているもの。

そして光の動きに合わせて、ラインがクルクルと動きます。

時にはこの猫目ラインが2本になって、目が開閉されるように見えるといった不思議なものもあります。

世界最大のクリソベリル・キャッツアイ

ジ・アイ・オブ・ザ・ライオン

ジ・アイ・オブ・ザ・ライオン

『ジ・アイ・オブ・ザ・ライオン(ライオンの目)』と呼ばれるものが世界最大のキャッツアイです。

発見されたのは1800年代後半のスリランカで、原石は700カラット以上もあったそうです。

スリランカの王族に所有された原石は、1930年にラトナプラの一流研磨士によって465カラットのカボションにカットされます。

スリランカの国旗でもあるライオンに敬意を表した『ライオンの目』という名称は、所有者である王族一族によって命名されます。

カボションカットされたキャッツアイは、美しいペンダントとしてセッティングされ、セイロン総督によって身に着けられました。

あるセレモニーでこのキャッツアイを見たインドのマハラジャは、その美しさに釘付けになってしまい、セレモニーの間中ずっと目が離せなかったそうです。

キャッツアイの産地としても有名なスリランカは、キャッツアイを国石に選定しています。

まとめ

いかがですか。戦後の日本で初めて宝石ブームを巻き起こしたのは、このクリソベリルキャッツアイだった、とも言われているキャッツアイは、19世紀末イギリスのヴィクトリア女王の3男、コノート公爵が婚約指輪に選んだことでも有名です。

また主な産地であるスリランカでは、キャッツアイは「悪魔から身を守る」石として尊重されています。

私は地味に凄いキャッツアイ、という印象です♪

いろんな色のキャッツアイにも出逢ってみたくなったので、またパトロールに行ってきます!