翡翠って石の名前は聞いたことあるーという方もいらっしゃるでしょう。

エメラルドと同じ5月の誕生石なのですが、エメラルドとは別の宝石になり、実は国花が桜のように、翡翠は国石なんです。

翡翠は縄文時代より交易として使用されていたという歴史があり、日本のみならず中国などアジア各地で古くから崇められ大切にされてきた天然石です。翡翠には、煌びやかなダイヤモンドやルビーとは違った奥ゆかしさを感じるものの何とも言えない艶や質感には、ある種の色香を感じてしまうのは私だけでしょうか。

そんな翡翠について解説していきます!!

翡翠の歴史

翡翠の歴史は古く、翡翠は非常に頑丈なことから、先史時代には石器武器の材料でもありました。ヨーロッパでは翡翠で作られた石斧が出土しています!

現在判明している世界最古の翡翠は日本国内の新潟県糸魚川市のもので、約5億2000万年前にできたものとされています。また加工も新潟県糸魚川市(の現領域)において約5,000年前に始まったものといわれています。世界最古の翡翠大珠が同国内の山梨県で見つかっています。

中国では翡翠は他の宝石よりも価値が高いとされ、古くから腕輪などの装飾品や器、また精細な彫刻をほどこした置物などに加工され、利用されてきました。

不老不死および生命の再生をもたらす力を持つと信じられており、古代においては翡翠の小片を金属糸などでつないだ玉衣(中国語版)で貴人の遺体全体を覆うことが行われていました。中南米の王族の墓でも同様の処置が確認されました。ニュージーランドやメソアメリカではまじないの道具としても使われていました。メソアメリカでは腹痛を和らげる石として使われていたそうです。

翡翠ってどんなもの?

日本では翡翠と呼ばれていますが、海外では「ジェード」と呼ばれています。

硬度は硬玉(ジェダイド)6.5~7軟玉(ネフライト)が6~6.5とダイアモンドには劣りますが、靭性はダイアモンドをしのぎ、耐久性の高い石です。

ジェードの品質のポイントは透明度デス。極上のジェードの板は、新聞紙の上に置いても下の文字が読めます!!

硬玉(ジェダイド)と軟玉(ネフライト)

翡翠は、硬玉(ジェダイド)軟玉(ネフライト)の2種類に分けられます。両者は見た目はよく似ていますが、鉱物学的には全く別になります。

東洋では権力者の象徴とされてきた翡翠ですが、煌びやかな宝石を好む欧米ではあまり人気はなく、硬玉(ジェダイド)と軟玉(ネフライト)や質感の似ている緑色の石をすべて翡翠の英名である「ジェード」と呼んでいました。古代中国では軟玉(ネフライト)が産出されたため、宝石として扱われ大切にされてきましたが、硬度の高い硬玉(ジェダイド)が発見されたことにより区別されるようになりました。

どちらも小さな結晶が入り込んでいる変成岩で非常に頑丈ですが、より希少性の高い硬玉(ジェダイド)を「翡翠」と呼ぶようになり、わかりやすく「本翡翠」と呼ばれることもあります。しかしながら、軟玉(ネフライト)の中で「羊脂玉」と呼ばれる透明度の高い白みのある高品質の物は殆ど出回ることはなく、硬玉(ジェダイド)よりも高い値がつくこともあります✨

左-ジェダイト 右-ネフライト

翡翠の産地

硬玉(ジェダイド):ミャンマー、グアテマラ、日本、ロシア、カザフスタン、アメリカ、トルコ、ニュージーランドなど。

軟玉(ネフライト):アメリカ、カナダ、ニュージーランド、ロシア、ブラジル、台湾、中国、韓国、日本など。

中国は古代から現在まで翡翠文化が盛んな国ですが、翡翠が採れる代表的な産地はミャンマー日本の糸魚川になります。

18世紀になり中国との国境に接するミャンマーのカチン州で良質な翡翠が採れることがわかりました。1962年に翡翠はミャンマー政府によって国有化されます。しかしながら、ミャンマーに莫大な富をもたらした翡翠の鉱山は、現在は軍の手に渡り法の支配は崩壊し、軍部が翡翠市場と利益を支配していると報じられています。

また日本で採れる最古の宝石である翡翠は、日本全国の古墳から見つかっている勾玉や丸球などは、先にお伝えしました通り糸魚川で加工された物だと言われています。今でも一攫千金を夢見てたくさんの方が富山県と新潟県の県境の海岸に翡翠採りに集まってきています!!翡翠峡から流れ出た原石が海岸に流れ着くのだそうです。

運がよければ翡翠に出会えるかもしれませんね?!

夢がありますが、海岸以外の「小滝川ヒスイ峡」「青海川ヒスイ峡」は国の天然記念物指定地域のため、採取や持ち出しは禁止されています。。

もし翡翠採りに行かれる際は、事前にきちんと確認した上で、その土地土地で決められたルールや注意事項にそって安全の範囲内で探してみてくださいね!

また、軟玉(ネフライト)は、ネフライト自体は世界中で採れますが、とりわけ純白の肌をした白玉と呼ばれるものは別格です。

白いものはごくごく稀で、希少性が高く、なかなかお目にかかれません。

産出量が少なく希少なため、大変高い価値が付けられています。中でも中国ウイグル自治区の和田(ホータン)で採れたものは、「和田玉」と呼ばれ高値で取引されています。

和田玉(軟玉)

翡翠の色と名品

翡翠の色といえば、緑色と思われている方が多いと思いますが、特に硬玉(ジェダイド)には様々な美しい色味が存在します。

緑、ラベンダー、黄色、黒、赤系やオレンジ、黄色や茶系が含まれるものもあります。定番だと思われている緑色でも暗目のモスグリーンから鮮やかなアップルグリーンまで多岐にわたります。

様々な色の翡翠

きわめて透明度の高い、グリーンのよくのったものは「琅玕(ロウカン)」と呼ばれ、またの名を「翡翠の皇帝」と呼ばれ、最高級品となっています。

琅玕(硬玉)

翡翠の色は実に奥深いです。そんな翡翠をより美しく、芸術的な権威ある一品に仕上げるのが翡翠彫刻です。

先ほどお伝えしました通り、硬度はダイヤモンドの方が高いですが、硬玉・軟玉のどちらも破壊に対する抵抗や粘りがダイヤモンドよりも強いので、細かい彫刻を施したアクセサリーや、茶器など数々の芸術品が存在します。

特に台湾の「故宮博物館」に展示されている「翠玉白菜」は有名です。中国では、白菜は子孫繁栄をもたらす縁起の良い野菜とされています。白菜の白い部分から葉の緑の部分、全て着色加工のないミャンマー産の翡翠を使用して彫刻された物です。白菜の上にはバッタとキリギリスがのっており、新鮮なみずみずしいお色目と細部にわたる細やかな彫りは見事としか言いようがありません。名品中の名品です♪

翠玉白菜

翠玉白菜のキリギリス

まとめ

翡翠について解説させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。

日本が誇る魅惑の石ですね♪

日本の翡翠は古代から身近にあり、そして加工技術もあったなんて驚きですね。

最後にお手入れについてお伝えします。

高い靭性をもち、割れにくい性質がありますが、モース硬度は高くないので表面の傷やぶつけた際のひび割れなどには注意しましょう。

お手入れの際、超音波洗浄器は避けてください。

水に濡れた場合は、しっかり水分をふき取ってからしまうようにして下さいね。

使用後は柔らかい布などで皮脂や汚れをふき取り、個別に保管することをお勧めします♪