古代エジプトでも、インディアンたちの神話のなかでも、神秘の力を宿す宝石として語られてきたターコイズ。

不思議な青い宝石は、古代から人々を惹きつける独特の魔力をもった石と言われています。

また和名では「トルコ石」と呼ばれ、馴染みのある石だということは言うまでもありません。

そんなターコイズ(トルコ石)をみていきましょう!

ターコイズの歴史

ターコイズは大昔から世界中の人々に愛されてきた石で、古代エジプトでは装飾品として利用されていた歴史があり、さらにメソポタミア文明の遺跡からは紀元前5000年以上前のターコイズの装飾品が発見されています。

紀元前3500年頃、古代エジプト時代にターコイズをヤギの形に加工してネックレスにして身につけていた歴史があります。
おそらく魔除けのお守りとして身につけられていたのだろう、と言われています。

また、ターコイズを身につけると落馬して怪我をすることを避けることができる、と信じられていた時代もあるようです。
これが拡大解釈され、やがて”怪我から身を護ってくれる石”となっていったそうです。

今でも馬具にターコイズを付けているものもあるようです。語り継がれていますね!

ニューメキシコ州やアリゾナ州などの先住民族、有名な部族としてズニ族(ズーニー族)が挙げられますが、彼らはターコイズには聖なる力が与えられていると信じていたそうです。
儀式の際の使用する呪物はターコイズで出来ていたそうです。

また、ニューメキシコ州のチャコキャニオン(世界遺産)を形成する遺跡群のひとつに、ターコイズで出来たビーズやネックレスなどが大量に埋葬されているそうです。

地位の高い人物を埋葬する際、ターコイズをたくさん並べたといわれています。

ヒンドゥー教には、新月の時にターコイズを持つと幸運を手にするという話があるそうです。

数えだすときりがないほど、世界中の古代文明と密接な関係を持っているターコイズ。

信仰の対象とされ、宝石としてはもちろん、身を守るお守りとしても珍重されてきました。神に与えられし美しい石です。

詳細は分からないのですが、”ターコイズ”という名前が初めて使われたのは十三世紀の頃だったそうです。

ターコイズの性質

◆特徴◆

・純度の高いものは鮮やかな青色ですが、不純物に鉄を含むと緑色に近くなります。青色のものほど上級とされますが、チベットでは緑色のトルコ石が珍重されます。
・銅やアルミニウムを含むリン酸塩の岩石に水の作用が働いたときにできます。鉱床は、乾燥地帯で発見されることが多い。
・熱と日光に弱いため屋外に放置しない。

◆物質◆

トルコ石は良質のものでもやや脆く、モース硬度では6以下です。

色としては鮮やかなあお青色に近いほど高価になっていきます。

ターコイズの特徴

ターコイズは、宝石としてはあまり硬度が高くなく、表面に無数の穴が空いた柔らかいジュエリー。そのままカット、成形、研磨を行うにはモース硬度(鉱物の硬さ表す数値)がおよそ4.5以上必要とされますが、それを満たすものは全体のわずか10~15%程度なんです。ちなみに、モース硬度6以上のターコイズは非常にハイクラスで高価です。硬度が満たないターコイズは穴が多くて柔らかいため耐久性に難があり、薬品での補強処理が必要となります。。

またナチュラルとは、そうした加工をしていない、産出されたままの石を指します。表面の穴が少なく硬度が高い上質な石だけが、ナチュラルでジュエリーにすることができるため希少となっており、全体のわずか数パーセントしかないとされ、価値もとても高くなっています。

一般に、ナチュラルかそうでないかを見分けるのは、さまざまな加工処理があることから難しいとされています。
アメリカの代表的な鉱山のナチュラルを中心とした鉱山に足を運び、環境や土質を把握して、鉱山ごとに産出されるターコイズの色味のバリエーションや模様などの整合性をみて判断するそうです。

◆ターコイズの独特の模様の特徴◆
トルコ石といえば、メイトリックス(黒色の縄状の模様)があるものを想像する方が多いと思います。メイトリックスは、黒、白、赤、茶、ゴールド、ウォータウェブ(ターコイズの青色よりも濃い青色のメイトリックス)で分かれ、好みが分かれる一つの要因になります。形で言うとスパイダーウェブ(蜘蛛の巣のようなメイトリックス)と言われる細かな網目が入っているメイトリックスの方が価値が上がります。

ターコイズの産出国

和名を『トルコ石』と呼ぶため、トルコで採れると思われがちですが、実際にトルコからは産出されません。
イラン産の石をトルコの商人がヨーロッパへ広めたため「トルコ石」と呼ばれるようになったそうです。

産出国としてはイラン、アメリカ(アリゾナ州、ネバダ州、コロラド州、ニューメキシコ州)、エジプト、シナイ半島、中国、メキシコなどです。

最高品質のターコイズは、イランから産出されています。

イラン

少なくとも2000年以上にわたり、ペルシャとして知られたこの地域は、トルコ石のもっとも主要な産地でした。というのも、高品位の素材が最も一貫して採取されていたためです。この「完璧な色合い」の鉱脈は、イランのホラーサーン地方の主要都市マシュハドから25キロメートルにある標高2012メートルのアリ・メリサイ山(Ali-mersai)に限られ、これらの採掘所はシナイ半島のものと合わせて、最も古くから知られています。

イランのトルコ石はしばしば長石と置き換わる形で見つかります。一般に白い斑点が付いているが、その色合いと硬さは他の産地のものより優れていると考えられています。イランのトルコ石は何世紀にも渡って採掘され、取引されてきており、おそらくヨーロッパに最初に渡ったのはイランのものだったたろうと言われています。

イラン産のターコイズの原石

イラン産ターコイズ
無処理&天然色

シナイ半島

シナイ半島は紀元前3000年頃からターコイズを産出し、おそらくエジプト王朝によって管理されていた時代もあると推察されています。現在でも6つの鉱山が稼働中で、中でも「Serabit el-Khadim」と「Wadi Maghareh」は、現存する中で最も古い歴史を持つ鉱山です。大規模採掘は採算が取れないため、現地の人々が冬季の間、自作の火薬を用いて細々と採掘しているそうです。
 シナイ半島で採れるターコイズは、イラン産のものより緑が濃く、また色に持続性がある(=色あせにくい)という特徴があります。時に「エジプシャン・ターコイズ」(Egyptian Turquoise)とも呼ばれ、ターコイズの中では最も透明度が高く、 また拡大してみると表面に濃い青色をした円盤状の構造が、まるでコショウを振りかけたような状態で確認することができます。

エジプト産ターコイズ

アメリカ

アリゾナ州、カリフォルニア州、コロラド州、ニューメキシコ州、ネバダ州も、ターコイズの主産地として挙げられます。カリフォルニアとニューメキシコの堆積層は、コロンビアが誕生する前の先住民たちによって採掘された痕跡も見られます。
 カリフォルニア産のターコイズはややグレードが下で、やや粉っぽい質感から「チョーク・ターコイズ」とも呼ばれることがあります。鉄分を多く含み、緑と黄色が強く出過ぎるため、人工処理なしでは宝飾品には加工できないことが多いようです。

アメリカ・カルフォルニア産のターコイズ

まとめ

身近な石の一つ、ターコイズ(トルコ石)を紹介させていただきました。

トルコで採れたわけではないのに、トルコ石と和名がつけられたことにはびっくりですね。

パワーストーンとも知られていますが、お伝えしましたように身を守るお守りとして珍重されていたという言い伝えを信じ、今日もどこかで誰かが自分の身を守るべくトルコ石を身に付けているかもしれませんね。