私たちの身近な宝石の一つ真珠。

真珠は控えめでありながら存在感を放つ何とも言い難い宝石ですよね。

これまた真珠も種類は一つじゃないんですよ。

形も球状だけじゃないんですよ。

そんな真珠を徹底的に解説しちゃいます!

生体鉱物

真珠は貝の体内で生成される宝石で、生体鉱物(バイオミネラル)と呼ばれています。

成分は貝殻と同様のアラゴナイト。このアラゴナイトと角状の物質であるコンキオリンを少量含んだ真珠層が美しい光沢と「テリ」を生じさせるのです。

磨かないと光らない地中から採れる鉱物とは異なり、真珠は買いを開けた瞬間から光り輝いている宝石です。世界で生息する役10万種の貝の中のほんの一部から美しい真珠が生まれます。しかし真珠を見つけるのは至難のことで、アコヤ貝の場合、直径5㎜程度の真珠が採れるのは1万5千個の貝からたった1粒といわれています。

冠婚葬祭のいずれの場面でも使える便利な装飾品で、「日本人が最も多く持つジュエリー」との推測されることも。。。炭酸カルシウムが主成分であるため、汗が付いたまま放置もしくは保管すると塩分との化学反応が緩やかに発生し、真珠特有の光沢が失われます。このため、着用もしくは使用後早めに柔らかい布で拭くなどの手入れが大切です。

真珠の歴史

エジプトでは紀元前3200年頃には食用に採った貝の中から偶然に見つけたことが始まりと考えられ、その美しさから貴重な宝石として愛されていた様です。初めて真珠を目にした人はびっくりしたでしょうね。クレオパトラが酢に溶かして飲んでいたという話は有名です。

中国では紀元前2300年頃、ペルシャで紀元前7世紀頃、ローマでは紀元前3世紀頃から真珠が用いられていたという記録があります。

紀元前1500年から紀元後頃になると、真珠について明確に記した文献が古代ギリシア、古代ローマ、ペルシア、インドなどで発見されています。日本でも魏志倭人伝に、邪馬台国の卑弥呼の娘が魏の王に白珠5000孔 (真珠5000個) を献上したと書かれています。

「一国としての贈り物が真珠5000粒だけ?」と感じるかもしれませんが、それは現代人の感性です。私達が身に着けている真珠の99%は養殖真珠です。当時は養殖技術などありませんでしたから、途方もない数の貝からやっと見つけた一粒一粒を集めていました。

それだけに日本では七宝のひとつとして数えられていますし、世界中の国々で真珠は最も貴重な宝石であるという逸話が残されています。事実、カルティエもアメリカのニューヨーク支店は土地建物を真珠のネックレスと交換で手に入れています。

カルティエが真珠のネックレスと建物を交換したのが1917年ですから、近代になるまで真珠は本当に貴重な宝石でした。長い歴史を破り、真珠の養殖に成功した偉人がミキモトの始祖、御木本幸吉です。エジソンに並ぶ功績として評価されていますね。

こうして1930年頃から徐々に世界のジュエリー市場で養殖真珠のウェイトが大きくなり、現代に至っています。現在、国内外を問わず多くの人々が真珠を身に着けることができるのは、御木本幸吉のおかげと言っても過言ではないのです。

真珠の種類

◆人工真珠 (模造真珠/イミテーション)
プラスチックなどの人工球体に塗装を施したものや、綿を圧縮して球状に整えた真珠の模造品

イミテーションパール

本真珠

海水・湖水の自然環境下または養殖環境下で育成された貝から取り出される、球状や不定形の真珠光沢を持った宝石。

本来は鮑玉(あわびだま、アワビの内部に形成される天然真珠)のことを指しますが、現在はアコヤガイ(Pinctada fucata martensii)の真珠淡水真珠まで含めています。その際には貝パールなどのイミテーションではないという意味になります。

本真珠

天然真珠

天然の真珠貝によって自然に生成されたもので、その貝の中から偶然見つかる真珠のこと。1920年代に養殖真珠ができるまでは、1万個の貝から数粒しかみつからない程度の確率だと言われ、養殖真珠よりかなりの希少価値があったがその価値は1930年代の世界恐慌などの影響により暴落しました。

天然真珠(まん丸な球状ばかりじゃない!)

養殖真珠

完全な自然状態ではなく、貝の養殖環境を整えて育てられた真珠を養殖真珠といいます。

真珠貝に核を挿入するなどして、人の手を加えてつくりだした真珠。真珠層の成分と構造は天然真珠と同じ。現在、真珠貝を人工的に採苗して母貝にすることが主流であるが、天然の真珠貝を使う場合もある。

養殖真珠

淡水真珠

一般的な珠の大きさ1mmから20mm位

イケチョウガイやカラス貝といった、淡水生の貝の中に出来る真珠は淡水パール(淡水真珠)と呼ばれています。一般的にアコヤ真珠、白蝶真珠、黒蝶真珠に比べると安価ですが、サイズや独特の光沢を放つものは高額になることもあります。現在、流通している淡水パールのほとんどは養殖によって生産されています。養殖の際に母貝内に外套膜片のみを挿入し、核を挿入しないことから真珠が真円には育たずライス型やドロップ型といったさまざまな形状の真珠が得られ、その色もオレンジや紫など多岐にわたります。淡水パールのうち、粒が小さく安価なものはビーズとして使用されており、近年では核を挿入して10mmを超える大玉も産出されるようになりました。アコヤガイや他の真珠と同様の核を使う場合と小玉の淡水真珠を使う場合とがあります。淡水真珠のほとんどが中国で養殖されています。

淡水真珠

アコヤ真珠

アコヤガイ (阿古屋貝) から採れる真珠です。日本人の多くの方が一般的に「真珠」と言った時に思い浮かべる、白色の真珠がアコヤ真珠です。日本の他、中国などで養殖され、流通しています。

アコヤ真珠

南洋真珠(白蝶真珠)

一般的な珠の大きさ8mmから16mm位

シロチョウガイ(白蝶貝、Pinctada maxima)から産する真珠。主にオーストラリア、インドネシア、フィリピン、ミャンマーで養殖および輸出されている。オーストラリア産の南洋真珠は青みがかった色を呈することが多いです。一方、フィリピン産は黄色・金色の珠が多く、美しい金色はゴールドリップという名で高額取引されます。日本では琉球真珠により沖縄県八重山列島で養殖されています。また、近年ではあまり見られなくなりましたが、真円真珠の養殖が終わった老貝で半円真珠を生産することもあります。

世界の南洋真珠を使用したカラーグラデーション

黒蝶真珠(黒真珠)

一般的な珠の大きさ8mmから14mm位

クロチョウガイ(黒蝶貝、Pinctada margaritifera)から産する真珠。グレーから黒色の珠が採れ、特に黒色の地に緑色の光沢を持つ黒蝶真珠はピーコックグリーンと呼ばれ、最高色とされています。主な養殖先はタヒチ(仏領ポリネシア)で約90%がタヒチ産です。日本では琉球真珠により沖縄県八重山列島で養殖されている。タヒチで生産されるものは南洋真珠(南洋黒蝶真珠)と呼ばれることもあります。また他の真珠を染色処理し、黒真珠と呼んでいるものもあるそうです。

タヒチ産の黒真珠

ピーコックグリーン

マベ真珠

一般的な珠の大きさ10mmから20mm位

マベガイ(マベ貝、Pteria penguin)から産する真珠。主に香港、台湾、インドネシア、奄美大島で養殖されている。主に半球形であるが近年では養殖技術の向上で、球形も少量であるが産出される。真円の核を挿核して真円の真珠を作ることが難しいため、半円の核を貝殻の内側に貼り付けて半円形の真珠を作る。

奄美大島産のマベ真珠

コンクパール

西インド諸島のカリブ海に生息する巻貝であるピンク貝(Strombus gigas)から産する真珠。珊瑚のようなピンク色(他に白、黄、茶などもある)をしており、火焔模様が見られるのが特徴です。ピンク貝は巻貝であり人工的に核を挿入することが不可能なため、コンクパールのほとんどが天然の真珠です(2009年11月、GIAのG&G eBriefにより養殖コンクパールの成功が報告されました)。またピンク貝そのものが現地では貴重なタンパク源として食用とされており、積極的にパールが採られているわけではないことから希少とされており、非常に高価なパールです。なおコンクパールは真珠層真珠ではなく、交差板構造から成る真珠です。

コンクパール

ピンク貝

メロパール

南シナ海沿岸に生息するハルカゼヤシガイ(Melo melo shell)から稀に産出する真珠です。オレンジ系の色調が特徴です。

メロパール

まとめ

以上、真珠のご紹介になります。

パールの産地は日本、中国、オーストラリアの沿岸が主です。

ジュエリーとして流通しているもののほとんどが養殖ですが、養殖の海水真珠の産出量は日本が世界一を誇ります✨

日本にも誇れる宝石がありました!!!

またパールは表面が柔らかく、傷がつきやすいのも注意すべき点です。ジュエリーはまとめてジュエリーボックスに収納する人が多いと思いますが、

パールは他の宝石と触れ合うと表面に傷がついてしまいます。そのため、他のジュエリーと一緒に収納せず、パールのみで収納するようにしましょう。