ガーネットの歴史は5千年以上におよびます。ザクロの種にその色が似ていることから、ラテン語で「種」を意味する「グラナタス」にちなんでガーネットと名づけられました。

アビシニアの王女のほっそりとした首筋から、マリー・アントワネットのおしろいのついた胸元まで、ガーネットの魅惑的な雰囲気は、女性の美しさの永遠のシンボルとなってきました。この「宝石の女王」の想像力を刺激する魅力は、心を惑わします。

ガーネットの性質

ガーネットはケイ酸塩鉱物の1つで、主にケイ素を含む鉱物です。 ガラスのように光沢があり、透明度が高いものに高い価値がついています。 モース硬度は6.5~7.5で高い硬度を持っているのが特徴です。 昔から装飾品として使われていますが、粒の小さいガーネットは紙やすりなどの研磨剤として使われています。

鋭利なもので強くこすると傷はつきますが、水にも紫外線にも強いため、比較的扱いやすい宝石でもあります。

またガーネットは1月の誕生石として知られており、近年ではパワーストーンとしても親しまれている宝石です。

石言葉は「真実」「友愛」「忠実」。

赤のイメージが強い宝石ですが、赤のほかにもオレンジや黄色、緑といったカラーバリエーションがありますので、色々な楽しみ方ができます。

また、加熱処理をせずに天然石の美しさを楽しむことができるため、現在の市場において価値の高い石でもあります。

ガーネットの産地と特徴

ガーネットは世界中で採掘されていますが、主な産出国として有名なのはインド、スリランカ、ロシアなどです。 産地によってガーネットの特徴が異なり、それぞれの名称に違いにも表れています。

アルマンダイトガーネット

深い黒みがかった赤色のガーネットは、最もポピュラーなガーネットといえます。主な産出国はインドガーネットの代名詞とも言える宝石であり、世界各国の市場に流通しています。

アルマンディンガーネットは、ガーネットを代表する宝石で、古代エジプト文明のころよりすでに宝石として使用されてきた歴史ある石でもあります。

採石量も豊富で、安価に入手することも可能なことから、パワーストーンや天然石市場でも多くの石が扱われています。

しかし、高品質のものとなりますと、「惹き込まれるような暗赤色の色合いが魅力的で、深紅の薔薇(ばら)のよう」、「ダイヤモンドのような輝きが見られるため、光沢の種類は“亜ダイヤモンド光沢”」といった評価が生まれるくらい、すばらしい輝きと発色に満ちた宝石となります。

暗赤色が基準となり、赤い葡萄酒のような色合いのものが評価は高く、茶色や黒に近づくものほどリーズナブルになります。
オレンジ色や紫を伴うカラーのものも出てきており、それらも発色のよいものは高評価になります。

クラリティ(透明度)は、他の宝石同様、インクルージョン(内包物)が少なく、透明度が高くなるほど高評価となります。ただし、インクルージョンに関しては、もともと少ない石質の宝石です。

アルマンダイトガーネット

ロードライト・ガーネット

「ロードライト」という名は、ギリシャ語の「ロードン」と「リトス」が合わさったもので、直訳すると「バラの石」という意味になります。この名前は、アメリカのノースカロライナ州で見つかったシャクナゲの花を思わせる色をしたガーネットのために、19世紀後半に初めて使われました。 きわだった美しさを見せるロードライトは、アルマンディンとパイロープガーネットが混じりあい、自然にできあがったものです。

ロードライトにはピンクからラベンダーまでの色合いがあり、もっとも価値があるとされるのはラズベリー色です。ロードライトは沖積鉱床で、水で削られた小石の形で発見されることが多いのですが、時には変成岩の母岩から直接掘り出されることもあります。見事なロードライトが採掘されているのは、スリランカ、ジンバブエ、そしてタンザニアのカンガラ鉱山で1987年に発見された比較的新しい鉱床からです。その後、きらびやかなラズベリー色のロードライトがタンザニアのルブマ、ムトラワ、リンディなどの地方でも見つかっています。

硬く、耐久性があり、品質向上処理の必要もなく、汚れを取りやすいロードライトは、ジュエリーに理想的です。その明るく透明な輝きから、ロードライトは可愛らしい形にカットされることもあります。

ロードライト・ガーネット

スペッサルタイトガーネット

オレンジ色が特徴のガーネット。スリランカミャンマーで産出されています。

また「マンダリン」の呼び名で知られるガーネット族宝石です。

スペサルタイトガーネット

グロシュラライト・ガーネット

グロッシュラーガーネットは、結晶の色形と似ている西洋スグリ(マルスグリ/グーズベリー)の実にちなみ、西洋スグリのラテン語名であるグロッシュラリア(Grossularia)を語源として名付けられました。

エメラルドのような美しいクリアなグリーンをしています。

発見されたツァボ国立公園(ケニア)にちなんで、宝石ブランドであるティファニーが「ツァボライト」としてプロモートしているので、アメリカではそう呼ばれることが多いようです。

ただし産出量が少ないためにあまり世間に認知されておらず、大勢に楽しまれる宝石とはいかないようです

またグロッシュラーガーネットは、グリーンのほかにさまざまな色のある魅力的な宝石で、色の違いによってグリーンガーネット(ツァボライト)やミントガーネット、オレンジ色のヘソナイト、無色透明のリューコガーネット等と名付けられて流通しています。

また、翡翠(ひすい)のような外見を持つものもあり、ハイドログロッシュラーガーネットと呼ばれています。

グロッシュラーガーネット(ツァボライト)

デマントイドガーネット

黄色味のある緑色をしているガーネットで、希少価値が高く、高値で取引されています。ロシアのウラル山脈で発見されました。

このウラル山脈から産出された良質なデマントイド・ガーネットには、非常に特有なインクルージョンがあります。それは他の宝石では見られない馬のしっぽのような針状インクルージョンで、その形から”ホーステール“と呼ばれています。結晶の中心部から外側に向け、放射状やフラッシュ状に広がるこの内包物は、蛇紋石の一種である“Chrysotile(クリソタイル)”の繊維状鉱物です。この美しい内包物は、形状や入っている位置によって、よりデマントイド・ガーネットの価値を高めるのです。近年になって、各原産地から産出されるデマントイド・ガーネットの量は著しく減少し、枯渇の危機に陥っています。

放射状のホーステールインクルージョン

繊維状結晶-クリソライトは馬のしっぽのような形状に見えます。

まとめ

まだまだ様々な種類のガーネットがございますが、その中の一部をご紹介させていただきました。

一見、ルビーやサファイヤと見分けがつかないかもしれないですね!

ガーネットは情熱の石であり、実りの象徴です。古くから世界中で愛されてきた天然石で多くの種類が存在します。

比較的安価で購入できるので、ヒーリングストーンを初めてご購入される方にもおすすめですよ。色とりどりのガーネットを眺めるだけでも、心が豊かになっていきます。

相性の良い天然石と組み合わせたブレスレットも人気です。自分の目標や生活に合ったガーネットを探してみてください◎